2012年03月16日

世界は鳥インフルエンザの危険性を命がけで無視している

H5N1型鳥インフルエンザウィルスを遺伝子操作して、作り出した高致死率のヒトインフルエンザウィルスの話の続きです。
以前の記事です。
http://uutanokayama.seesaa.net/article/248138097.html
あまり怖いお話がお好きでない方は読まれない方がいいです。
私は危機をあおる者ではありません。
皆さんには知る権利があり、よく準備することもできます。
読まれる方も、心の恐怖を何かに投影してしまうことを注意深くお避け下さい。
現代の社会は、前向きだとか積極的だとかいう正のフィードバックを促すことであふれています。
私の申し上げることは、負のフィードバックを促す耳障りなことです。
だからこそ知る必要があることだと思います。

米国の聖ユダ小児研究病院のウイルス学者であるロバート・ウエブスター教授は鳥インフルエンザ研究ではその道40年の世界的権威です。
元小樽市保健所所長 外岡立人氏のブログ”徒然日記”で、とても大切なことを言っておられたので引用します。
http://panflu.world.coocan.jp/jyouhou/BIRDFLU/diary/index1.html
以下引用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2012/2/6 (月)

 
ロバート・ウエブスター教授も人感染H5N1ウイルス作成実験を即刻中止して、永久に行うべきではないと警告
 
米国の聖ユダ小児研究病院のウイルス学者であるロバート・ウエブスター教授も、オランダと米国で行われている人に感染可能なH5N1ウイルス作成実験を即中止し、永久にそのような実験を行うべきではないと警告している。
 
ウイルスが外部に漏れ出たら人類の6割を殺すH5N1ウイルスは世界中に広がり、史上最大の惨事となるだろうと語っている。
 
 
同教授の元には現在話題に上がっている東大医科研の河岡教授をはじめ、多くのウイルス研究者が日本から留学している。
 ウエブスター教授は人のインフルエンザウイルスがカモ等の水棲鳥のインフルエンザウイルスが変異して人に感染するようになったことを証明し、さらにワクチン開発で大きな功績を残してきた。
 早くからH5N1鳥インフルエンザウイルスの研究を行い、このウイルスが人にとって非常に危険であることを訴えてきた。
 出身はニュージーランドであり、同国の誇る世界的科学者となっている。

 ウエブスター教授を取材した英国の”The Guardian”の記事が昨年9月に掲載されている。
 マルタ島での国際会議に向かう途中でのインタビューである。
 訳文はPDFにしてある。
http://panflu.world.coocan.jp/jyouhou/BIRDFLU/2011/RobertWebster.pdf
 
Rorert Webster: 'We ignore bird flu at our peril' The Guardian
(英国) ロバート・ウエブスター:(表題)世界は鳥インフルエンザの危険性を命がけで無視している 2011/9/18

米国の聖ユダ小児研究病院のインフルエンザ研究者の頂点に立つロバート・ウエブスター博士へのインタビューを交えた、鳥インフルエンザの危険性に関するレビュー。

国連(FAO)が新たな警告を発すると共に、ハリウッドがパンデミック映画を作製して、鳥インフルエンザが再びニュースとなる機会が増えている。

我々は50 年前に世界で初めてパンデミックを警告し、そして現在再び警告している人物に会い、色々と話を聞いた。

スチーブン・ソーダーバーグ監督によるパンデミックスリラー”Contagion(コンテイジオン)”で、最終場面まで、パンデミックを起こしている病原体の正体は明らかにされない。

それは豚肉由来か、それともCDCの高官がいうように、全ては鳥由来なのか?

最終的にソーダーバーグ監督は、豚と鳥両者が病原体拡大に関与していることを匂わせ、病原体は鳥インフルエンザウイルスとニパウイルス(コウモリが介在するマレーシアの豚農場におけるウイルス感染症。人に感染すると脳炎を発症。詳細).のハイブリッドであることを示唆している。

映画上のシナリオであるが、この仮説は実際に脅威的事実として存在している。

 

ロバート・ウエブスター博士は以下のように語っている。

「私は未だ映画は見ていないが、鳥インフルエンザは潜在している現実的殺人的感染症である」

同博士は世界の最も卓越した鳥インフルエンザに関する専門家であるが、オックスフォードからマルタ島まで相次ぐ会議に参加する過程でインタビューに応じてくれた。

「自然は人に感染すると50%を死亡させるウイルスが存在している事を示しているが、世界は自己責任でそれを無視している」。

それは”鳥インフルエンザの教皇”と呼ばれるウエブスター博士が50 年前から警告してきたことである。当初は懐疑的に周辺から考えられていたが、最近は尊敬の念で信頼感が増している。

ウエブスター教授の安眠を妨げるほどに気にかけられているのはH5N1 ウイルスである。

H5N1 鳥インフルエンザは1997 年に初めて人に感染し、16 人に感染して6 人が死亡した。(訳者:正しくは18 人が感染)。

その後2003 年にタイとベトナムの養鶏場で再流行し、さらにアジア中に広がった。

2005 年には中東から東欧へも広がった。

  

2009 年にH1N1 豚インフルエンザが流行し、WHOはパンデミック宣言した。

「この2009 年のパンデミックは、我々にとって非常に幸運だった。自然はウイルスの中に人に対する致死的遺伝子を加えていなかった」

ウエブスター博士はそのようにコメントしている。

 

しかしながら博士は同時にH5N1 の脅威は去ていないことを主張している。

むしろ最近の科学的データが正しければ、新規変異株、コード名”2.3.2”は中国とベトナムから中央アジア、東欧へ渡り鳥で運ばれている、と博士は説明する。

一方、H5N1 のホットスポットであるエジプトでは、家きん飼育場で他の変異株が流行し、有意な数の感染死を人の間に起こしている。

博士によると、今月初めにオックスフォードの聖ヒルダ大学で行われた国際会議で、”H5N1鳥インフルエンザは渡り鳥によりユーラシア大陸全体に広がっている可能性があり、アメリカ大陸に入って来るのは時間の問題である”と語られたという。

 

今年79 歳になるウエブスター博士は、ニュージーランドの農場で育ち、その後人生の半分を鳥インフルエンザの研究で費やしてきた。

米国メンフィスの聖ユダ小児研究病院の感染症部門で、世界で唯一の人獣インフルエンザ感染研究を主宰している。

無数の鶏卵を使用してワクチンの研究を行い、そして多くの専門家を育成してきた。

イタリアのパドゥアにある、世界動物保健機関の国立協力機関のカプア長官は次のようにウエブスター博士を評している。

「世界は博士に大きな借りがある。多くのことで彼はインフルエンザの父であり、また母でもある」

ウエブスター博士は中国やバングラデシュ、そしてインドネシアなどの鳥インフルエンザのホットスポットを訪れて調査に明け暮れてきた。

同博士は世界で最初に、水棲渡り鳥がインフルエンザウイルスの自然宿主であることを見いだしている。

中略

豚インフルエンザで約18000 人が世界中で死亡したが、それは米国で毎年季節性インフルエンザで死亡する数の半数に過ぎなかった。

こうした事実はパンデミック・インフルエンザの脅威に対する懐疑的見方がこれまでになく高くなっている。

「現在(米国の)政治家達は(鳥)インフルエンザに対して関心を抱いていないが、誰もそれを非難できない。誰も死なないからだ」、と同博士は言うが、続いて次の様にコメントしている。

「しかし、米国に鳥インフルエンザウイルスが入って来るならば、早急なるワクチン接種の必要性に社会は気づくことは間違いはない」。

 

ウエブスター博士によると、それ(H5N1 がパンデミックになること)は時間の問題だという。

2003 年以来H5N1 ウイルスは世界で565 人を発病させ、331 人を死に至らしめた。実に致死率は60%に近い。

またそれは世界で4億羽以上の家きんを殺すか、殺処分に追い込み、200 億ドル以上の経済的損失を起こしている。

先月FAO(国連食糧農業機関)は、6 歳のカンボジアの少女が鳥インフルエンザで死亡し本年度同国で8 人目の死者となった報告の後、世界に警戒体制の強化を促した。

同時にFAO は最近鳥インフルエンザが発生していなかった地域でもH5N1 ウイルスが、渡り鳥に運ばれて拡大してきていることを報告した(イスラエル、パレスチナ、ブルガリア、ルーマニア、ネパール、モンゴル)。

しかしながらFAO が最も警戒しているのは、中国とベトナムで拡大している変異株、2.3.2で、渡り鳥でさらに拡大する可能性が高いとされる。

ウエブスター博士によると、2.3.2 変異株は未だ未熟であり、むしろエジプトの養鶏場で土着している2.2.1 株の方が心配であり、既に今年に入ってから32 人が発病し、12 人が死亡しているという。

以上引用終わり・・・・・・・・・・・・

前回取り上げたコンラート・ローレンツ博士。http://uutanokayama.seesaa.net/article/257098400.html
ローレンツ博士の「人間性の解体」では、科学技術が人間の新たな主人として登場している、と指摘しています。(ローレンツ博士は動物の生態観察でノーベル賞を受賞し、生態学の見地から動物と人間を比較し、独特の観点から文明論を展開されました。自然に慣れ親しんだ方には、博士の言わんとするところは理解できます。)

残念なことに、科学技術はローレンツ博士の死後、驚異的スピードで進歩しました。
そしてついに人類史上最強の殺人ウィルスを科学技術自ら作り出しました。
核兵器よりはるかに危険な軍事兵器となります。
遠くない将来、兵器として使用されると私は確信しています。
理由は多くの人が科学技術に対してへりくだってしまうからです。
科学的に・・・と聞けば納得してしまうのではないでしょうか?
主人の意見や主人が開発したモノに大多数が盲従しています。
言いかえると、人類は科学技術の方向性すらコントロールできなくなりました。
科学技術の間違いを正す力がありません。
結果的に、自らを滅ぼしかねない代物を生み出しました。

人間同士の競争が生みだした悲劇としか言いようがありません。
”人口過剰”の現代、サーベルタイガーや狼に向けた敵意を人間同士に向けています
出世競争、経済的生き残り・・・競争の果てには何があるでしょうか?
高級ホストに入れ込む女性や、高級バーに通い詰める男性のようです。
気の狂った競争 を止められない病 に人類は罹っています。
人類は本当に悪性の病気にかかっています
病気にかかっている人類 は社会全体がおかしいです。
多くの人を捉えて離さない”競争の果ての不安”がその正体です。
不安からの自殺者の増加、
(不安を家族に投影した結果)家庭内の殺人の増加、
(不安を社会に投影した結果)無差別殺人の増加、
・・・
人々の不安が膨れ上がっている証拠は増えるばかりです。

ローレンツ博士は、この文明が滅んだ場合、旧石器時代の状態にまで人類は戻るのではないかといいます。
人類を支えているのは文化です。
営々と積み上げたきた文化を支えているのは我々一人一人です。
メンバーが大量に死ねば、文化も失われるからです。

次回のパンデミックで私自身は生き残ることは難しいです。
最大限の準備はしていますが、どう考えても難しいのです。
それほど、遺伝子組み換えで作製された殺人ウィルスは強力です。
諦めるというのも生きる姿勢のひとつで気が落ち着きます。
生き残った人類がこのウィルスと連れ添うのも悪くはないのです。

運良く生き残った人には、どうか自らの心に宿る”敵意と対峙していただき、うまく付き合ってもらいたいと期待しています。
この”敵意” をうまく乗りこなした時、人類は新たに再出発できます。

癌とたたかう ⇒ 癌と付き合う
経済的競争  ⇒ 欲と付き合う
病気を克服  ⇒ 病気と連れ添う
このように言い替える人間社会が来ることを願ってやみません。

どうぞ、子々孫々が穏やかに生きていくことができますように。
posted by uutan at 06:45| Comment(0) | TrackBack(0) | パンデミックに備える? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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