2012年01月27日

遺伝子組み換え(GM)穀物の議論の行方は??

これは朝日新聞グローブの記事です。
この議論には大きな問題点があります。
どこがおかしいかを、どうぞ考えてみてください。
以下記事転載・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「安全性が確実に保証されなければ、認めるべきではない」

「リスクより便益が大きければ、導入を進めるべきだ」
この10年間、遺伝子組み換え(GM)作物をめぐる賛否は、この2つの意見の間で揺れ動いてきた。そのなかで大豆をはじめとしたGM作物の作付面積は、着実に拡大している。米国にある国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によると、1996年に170万ヘクタールだった世界のGM作物の作付面積は、2007年には11430万ヘクタールと約70倍にも広がった。これは日本の総面積の3倍、耕地面積の25倍にあたる。GM割合.gifGM作物を栽培しているのは米国、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、インド、中国など23カ国。そのほとんどは穀物で、すでに大豆は世界全体の約3分の2が、トウモロコシは約4分の1GM化している。ただ、これまでに導入されたGM作物は、除草剤を浴びても枯れないか、特定の害虫への抵抗性を備えているか、この2つのタイプが主流だった。ここ10年の急ピッチの普及は、農家にとって農薬散布の手間やコストが削減されるという、経済的な理由からといえた。これからのGM作物には、社会的な役割への期待もかかる。たとえば、飢餓対策。現在、世界で約9億人が飢餓に苦しんでいる。2050年に世界人口が90億人を超えると穀物の需要は現在の1.5倍に増えると言われ、生産量がいまのままでは飢餓人口がさらに増える恐れがある。寒冷地や乾燥地でも栽培できるGM穀物ができれば、食糧増産の一助になる。フィリピンにある国際イネ研究所(IRRI)では、GM稲「ゴールデン・ライス」の試験栽培が続く。ビタミンAのもととなるベータカロテンを含み、貧しい国の子供たちのビタミンA不足を解消することをねらう。2年続きの干ばつに見舞われたオーストラリアでは、乾燥に強いGM小麦の開発を急ぐべきだとの声が強まっている。ほかにも、薬用成分をもたせることで医療や健康管理に役立てたり、土壌汚染を吸収する作物をつくったりするアイデアなどがある。
穀物価格の高騰で、途上国の食糧危機が表面化した今年7月のサミットでは特別声明にGM技術を含めた「バイオテクノロジーの促進」が盛り込まれた。 
しかし、反対意見はなくならない。
グリーンピース・インディアのラジェシュ・クリシュナンさんは「最大の問題は、農民に十分な知識が備わらないまま、現実が先を行くこと。灌漑設備がなければGM作物はうまく育たないのに、種苗会社はそうした情報をきちんと提供せず、種だけを売りつけている。高い種に手を出して失敗した綿花栽培農家の自殺が相次いでいます」。生物の多様性が失われるという議論も環境団体などの間で活発だ。大手種苗会社によるタネの独占がますます強まり、これまで自家受粉で農家が代々引き継いできた種子が、姿を消してしまうのではないか、という懸念の声だ。こうした遺伝資源の喪失は、長期的にみれば新しい品種が生まれにくくなったり、特定の病気や害虫があっという間に広がったりする危険があるという。もう1つが、新しい「外来種」として生態系を脅かすという指摘だ。
実際、日本にもGM作物は入り込んでいる。農林水産省は046月、ナタネの代表的な輸入港である茨城県鹿島港周辺でGMナタネの自生を確認した、と発表した。油などの原料として陸揚げし、工場へ輸送する途中でこぼれ落ちたためと見られている。市民団体などの調査では、すでに横浜港、清水港(静岡県)、名古屋港、神戸港、博多港(福岡県)などの周辺で、GM作物の自生が確認されている。賛成、反対の対立を和らげようとする動きもある。
オランダ・ワーヘニンゲン大学の研究チームは、GM技術を「種をまたいだ組み換え(トランスジェニック)」と「同一種内の組み換え(シスジェニック)」に分類し、まずシスジェニックから認めてはどうかと提唱している。「神の領域」外で
交配とハイブリッド.gif
もともとGMへの拒否反応は、自然界では起きない「種をまたいだ組み換え」への違和感からくることが多い。まるで神の領域へと入ってしまったかのような異種間のGMの実用化はとりあえず棚上げし、より違和感の少ないところから始めようという提案だ。
GMジャガイモを研究するアントン・ハーバーコート博士は、病気に強い遺伝子をメキシコの野生種のジャガイモから取り出し、食用ジャガイモに導入することに成功した。
「こうしたGMは、従来の品種改良の発展形と考えていいのではないか」と博士は言う。「消費者の不安は尊重すべきだ。そのうえで、温暖化や食糧危機に対して、できることはなにか、そこから考えてみたい」
記事転載終わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

我々人類は、地球上の生物としては新参者です。
つい数百万年前に森から出て来て進化して、脳が600ccから1600cc程になった生き物です。
ところが、例えば菜種は6000万年の歴史を持っていると言われます。
6000万年絶滅せずに生き残るのは大変なことで、その遺伝子は完成度が高いものです。

ハイブリッドとは、品種改良のため毎年毎年掛け合わせを行い種を選別していきます。
GMとは、実験室で一瞬で目的の遺伝子を組み込んでしまい、その後検証するため栽培します。
GMでは、自然界には存在しないタンパクを組み込んだり、ウィルスの遺伝子を植物に組み込んだりできます。
ところで、GM植物の作り方は簡単です。
目的のタンパク質をつくりだす遺伝子を人工的に作り出します。
トランスポゾン.GIF
それが説明図の中に小さく表示された丸い円です。
植物に遺伝子を導入するために作られたレトロトランスポゾンです。
トランスポゾン自身は、1940年バーバラ・マクリントックがトウモロコシの斑(ふ)から発見し、83年ノーベル生理学医学賞を受賞しています。
トウモロコシのゲノムの約80%がトランスポゾンまたはそれから派生した配列であるといわれます。
このレトロトランスポゾンを強制的に植物の受精卵に導入するとGMができます。

つまりGM植物とは、人工的な突然変異体です。
突然変異と言えば、癌も遺伝子が傷つき変化した(突然変異した)人間の細胞です。
真っ白なトラや猿が生まれたりするのも突然変異です。
突然変異体とは環境に適応できずに自滅していくというのが定めです。
これを人工的に個体数を増やした場合、地球環境からの自然淘汰という洗礼がありません。
人間の身勝手で、自然淘汰無しに異物を大量に殖やすことが大問題です。
とても乱暴なたとえですが、突然、人間の体にガン細胞を大量に作り出したらどうなるでしょうか?
死んでしまうのではないでしょうか?
遠い将来、GMの割合が増えた大豆やトウモロコシは種として衰えて、絶滅してしまうわけです。
種の進化にはそれなりに理由があって進化しています。
その理由と何千万年という時間に敬意を払い、その遺伝子を操作することは避けなければならないのではないでしょうか?

生物学的形質の発現の解明には、その至近因(HOW?)究極因(why?)の両方から探求します。
例えば、大豆の進化の歴史の中でGMはどのようにそうなっているか?を至近因といいます。
一方、究極因は、どうして大豆のGMは存在するのか?となります。
これを解明するのは、遠い将来何万年後の人類かもしれません。

西洋人と東洋人は、考え方が端的に違います。詳しくは、「木を見る西洋人 森を見る東洋人」リチャード・E・ニスベットをどうぞ。
現在、西洋人の手がけた農業地域(アフリカ、インド、オーストラリア、北米・・)では砂漠化が起こっています。
西洋人の特徴は、コントロール願望です。
ダムを作り、富を操り、新たな化学物質をあまた作り出し、ついには地球環境まで・・・。
人類の浅知恵では分からないことが多いはずですが、西洋人は万能感に包まれた世界にいます。

たくさんの植物から人間の食べ物として選択した植物を、穀物と言います。
その種を食べて我々は生きています。
その食べ物が遠い将来なくなるリスクをしょい込めますか?

もう一つの問題があります。
GM植物に導入した遺伝子は、他の植物に伝染するんです。
記事転載・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
http://wired.jp/wv/archives/2002/01/16/%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%80%E3%81%A7%E6%96%B0%E3%81%9F%E3%81%AA%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%8F%9B%E3%81%88%E4%BD%9C%E7%89%A9%E8%A8%B4%E8%A8%9F/

カナダの有機栽培農家が、遺伝子組み換え作物の大手メーカー、モンサント社とアベンティス社の現地法人を相手どり、集団訴訟を起こした。原告側は訴状の中で、遺伝子組み換え作物が「汚染物質」であるとし、実験栽培および市場供給の差し止めと、損害賠償を求めている。

Charles Mandel 20020116
 カナダ、サスカチェワン州サスカトゥーン発――カナダの有機栽培農家が10(現地時間)、遺伝子組み換え作物の大手メーカー2社を相手どり、集団訴訟を起こした。

 サスカチェワン州の約1000世帯の有機栽培農家を代表するラリー・ホフマン氏とデイル・ボードン氏が同州裁判所に訴えたのは、米モンサント社と仏アベンティス社の現地法人、モンサント・カナダ社とアベンティス・クロップサイエンス・カナダ・ホールディング社。訴状は、両社の遺伝子組み換え作物は「汚染物質」だとしている。

 原告は、モンサント社が現在行なっている遺伝子組み換え小麦の試験栽培と、市場への供給の差し止めを求めている。

 さらに、自分たちの栽培するカノーラ[カナダで栽培されている菜種の一種]がモンサント社とアベンティス社の遺伝子組み換えカノーラによって汚染されたとして、損害賠償も求めている。

 訴状には次のように書かれている。「被告によって自然環境に持ち込まれた遺伝子を原因とする、広範囲にわたる遺伝子組み換えカノーラの汚染のため、サスカチェワン州のほとんどの有機作物認定農家は、汚染の危険を恐れてカノーラの栽培ができなくなった」

 遺伝子組み換えカノーラが売り出されたのは、モンサント社の『ラウンドアップ・レディー』(Roundup Ready)1996年、アベンティス社の『リバティー・リンク』(Liberty Link)1995年のこと。2000年にはカナダ西部で栽培されるカノーラの半分――栽培面積にして約24000平方キロ――が遺伝子組み換えカノーラとなった。

 訴状の中で、有機栽培農家は「自生する遺伝子組み換えカノーラが近隣の作物に害を与える可能性について警告を受けなかった」とし、風によって運ばれる花粉や種子の量を最小限に抑えるために「緩衝地帯」を作るべきだという警告も受けていない、と主張している。

 「汚染のレベルは進んでおり、遺伝子組み換えでない種子を栽培するサスカチェワン州の農家のほとんどが、自分のところのカノーラ種子が遺伝子組み換えではないと保証できなくなるだろうところまで来ている」と訴状は述べている。

 モンサント社は、カナダ西部におけるカノーラ生産に貢献していると自負する。「カナダのカノーラ生産に関わる人と話し、遺伝子強化を行なったカノーラの統計数字と急速な適応力を見るだけで、これがカナダ西部におけるサクセスストーリーだとわかるだろう」
モンサント社によれば、カナダ西部の80%以上のカノーラ栽培農家は昨年、なんらかの遺伝子組み換えカノーラを栽培することを選んだいう。「すべての統計値は、これら農家の大半が遺伝子組み換え技術に価値を見出していることを示している」

 モンサント社は、有機栽培農家が自分たちの育てる作物について意見を持つのは当然だが、市場には誰でも参入できるはずだ、と述べる。

 一方、アベンティス社は訴状を見ていないのでコメントできないと述べた。「われわれは、これらの製品を科学的根拠に基づくカナダの規制法に従って出荷し、カナダの農業の経済的発展に大きく貢献してきたと考えている」

 モンサント社とアベンティス社が抗弁書を提出した後、原告は90日以内に文書を裁判所に提出し、集団訴訟としての確認を求めることになる。これに応じるかどうかは裁判所次第だ。農家側のテリー・ザクレスキー弁護士は、「いま言えることは、数ヵ月以内に文書を提出し、できればすぐに裁判所の確認を得たいということだけだ」と語る。

 栽培農家と原告側弁護士にとって心配の種は、メーカー側の経済力だ。サスカチェワン有機農法理事会(Saskatchewan Organic Directorate)は、「メーカーはわれわれよりもはるかに資金を持っている」と述べる。

 ザクレスキー弁護士は、農家には訴訟を起こす強い根拠があるものの、「確実に言えることは何もない。被告側が大金を使って(訴訟の)確認を阻止するケースもある」と付け加えた。

 サスカチェワン有機農法理事会によれば、カナダ国内や米国各地から、訴訟を支援する小切手が送られてきているという。「われわれはメッセージも受け取っている。そこには、『私は農家ではないが、健康に気を遣い、できる限り有機食品を食べるよう努めている』というようなことが書かれている」
[日本語版:寺下朋子/高森郁哉]

以上記事転載終わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
事実だとすると、重大な問題が起こります。
この遺伝子が作り出すものは、今まで地球上になかったタンパク質です。
この遺伝情報が、パソコンウィルスのように伝染していきます。
パソコン同様、生命は精密品です。
壊れるんではないでしょうか?

事実だけで考えてください。
悠久の時間の末に我々地球号の生き物がいるのです
これを汚染していいのでしょうか?

posted by uutan at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 遺伝子組み換え穀物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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